お金の無い未来社会

 

 

Jacque Fresco  ジャック フレスコ

1916年3月13日生

2017年5月18日没 御年101歳

第一次、第二次世界大戦を経験し、1929年の世界経済の大恐慌(大不況)を見て、幼いころから何故

こういう不幸が社会に存在するのかを考え続けてきた。

 

成長するにつけ、様々な技術の発展に彼の関心は寄せられていく。 そして、そこに存在する人間が、全てに大きく関連している事に行き着く。ヒューマン ファクターと呼ばれる、環境と人間の行動や感情の繋がりを研究する(人的要因研究)分野の先駆者と言われる。

 

 

ジャックフレスコ氏の経歴と発明考案

 

1974年アメリカの長期人気番組「ラリーキングショー」では、

その稀なる才能の持ち主として紹介される。

D映像発明、蛍光灯反射判など様々な幅広い分野での発明立案。医療器具やレントゲンユニット機材などの立案、都市デザイン、ソーシャルエンジニア、工業エンジニア、建築デザイナー、発明家、回転翼航空機(ロータクラフト)やジャイロプレーンの発案者。ロスアンジェルスの科学研究実験所の理事長を務める。

 

 

専門学経歴

 

 産業工学、社会工学。機械設備等、数多くの様々な分野においての発明家として活躍。ソーシャルデザインから、バイオメディカル biomedical(生物学と医学から見た人間や動物生態の生理機能、組織的構造、疫学及び薬理学)に至るまでの幅広い分野の研究をする。

 

彼が創設したヴィーナス プロジェクトThe Venus Projectは科学技術の最高峰最新テクノロジーをフルに活かし、包括的な広範囲にわたる観点から、そこに住む人間と環境が融合、共存出来る、ソーシャルデザインを、グローバルな視点で、未来のAIテクノロジー新時代に向けて、彼が生涯をかけて熟慮し、その頂点として著したソーシャルシステム(未来社会工学)である。

 

ロボテック テクノロジーと人間社会が融合する、その架け橋に全人生を費やした彼の情熱は未来の人類に大きな希望を与えるものである。

 

彼の提唱する資源ベース経済は資源の採掘から、製造、配給、消費、再利用と産業一貫システム。

AI最新テクノロジーロボット労働と、人々のボランティア活動で社会が運営される経済システム

 

SNS等で ヴィーナス プロジェクト、資源ベース経済(リソースベースエコノミー)の思想が“優秀な人間のみが未来に存続し支配して行く”との本質とは異なる間違った解釈の情報が流されている事に留意

特別講師及び来賓演説者としての経歴 

 

数多くの高等教育機関で講演

 

マイアミ大学、プリンストン大学、南カルフォルニア大学、デイデJRカレッジ、クイーンカレッジ、プレスバイテリアン カレッジ、南フロリダ大学、ニコラスカレッジ、 コロンビア大学、メキシコのモンテリー大学テクノロジー研究所、ウイーンテクノロジー研究所、ペンシルベニア州ホワイトオーク大学のペンステートグレイターアラゲイニー、ロンドン大学、ミシガン大学、NOVA サーザーン大学、その他、

多数の研究機関で未来社会学の講演をする。

 来賓客講師として、南フロリダ大学ではラルフ ナダー(Ralph Nader)と共に講演。プリンストン大学では有名な人類学者のマーガレット ミード(Margaret Mead)と共に、未来社会工学(Sociology of the Future)の講演。その後ワシントンDCでの環境研究会議大会に招かれ演説。

 その他多数の世界未来社会学者会議、工業デザイン系研究機関等で、ヨーロッパ各地、中国、アフリカ等の世界科学者会議において来賓客講演。

2010年から世界講演ツアー開始。20か国で26回に及ぶ講演を行う。当時94歳、この講演は世界中に新たな未来の行方を示すものとして、大きな反響を呼び大成功を収める。

 2012年マイアミのSustainatopia(より良い社会維持)団体 から名誉賞受賞。

彼は世界が直面する課題に迫り、その解決対策法を幅広い観点から論じ、諸問題の随一解決策の鍵があると。その社会システムを語り続けてきた。

 

長年 ソーシャルデザイン(社会設計工学)に駆けてきた功績として、2016年7月17日 国連から NOVUS SUMMIT ソーシャル シティ デザイン賞を受賞。

 

 

 専門職履歴

  • 1939年 ダグラスエアークラフト社(Douglas Aircraft)のノースロップ部門でエアークラフトの立案設計を手掛ける
  • 1939年 ギルバート マックギル&ロータクラフトヘリコプター社(Gilbert McGill and Rotor Craft Helicopter)で工学設計コンサルタント
  • フレッドランドグラフ ヘリコプター社(Fred Landgraf for Landgraf Helicopter Co.,)の工学設計コンサルタント
  • 1941年。リヴェール プラステック社(Revel Plastics)でルー グラスターと技術共同開発
  • 1941-1944年。オハイオ、デイトンのライトフィールド(Wright Field, Dayton)空軍開発ユニットの技術開発に携わる
  • ケラー ブレランド(動物行動心理学研究の第一人者 Keller Breland)と共に動物の行動心理の科学的反応(行動科学)による観察とその実験装置の開発
  • 1945-1955年。ロサンジェルスの科学実験研究所(Research Laboratories)の理事長を務める。
  • カリフォルニアのハウザー社(Houser Industrial Co.,)でプレハブ建築工業ビルの建築デザイン。
  • 1945-1948年。ロスアンジェルスのトレンドホームス(Trend Homes, Inc.,)の建築工学設計。
  • 1949年パラマウント映画のジャックモス(Jack Moss)制作監督の依頼で3D 投射システムを開発。
  • 1951-1952年。レイモンド デ アイサ―工業社(Raymond De-Icer Corp)で技術研究指導
  • 映画映像技術コンサルタント。映画「ムーンベース計画 Project Moon base1953年制作。映像効果エフェクト クリエイター

映画 「ムーンベース計画 Project Moon Base」 1953年制作

 

ドクメンタリー映画「肉眼 The Naked Eye」1956年制作。

ロバート J フラハーティ(Robert J. Flaherty)のクリエイ映像効果部門賞を獲得。本作品はベストドキュメンタリー映画部門でアカデミー賞にノミネートされる。

  • 仕事仲間の同僚である著名な心理学者ドナルパウエル ウイルソン「My Six Convicts」の原作者と共に心理学の研究実験。1952年 映画化される。若かりし頃のチャールズ ブロンソンも出演していた。

  • ハリウッドのアートセンタースクールArt Center Schoolでは技術工学デザインの講師を務める。
  • 1961年。アメリカ・アルミニウム工業社Aluminum Co. of America (Alcoa)とメイジャーリアリティー社Major Realty Co.で工業設計コンサルタント
  • 1965-1966年 マイアミのパーキンソン理工学専門学校Parkinson’s Institute of Miamiでエレクトロニクス素子(電子部品)の設計開発を手掛ける。
  • 1967年―1968年 プレハブ機材の装置、機器の考案、開発の目的でジャック フレスコ エンタープライズを創設。
  • 1971年―1994年 フロリダのマイアミにソサイバーニアリング(社会学と技術工学が合体し科学を駆使した未来社会学研究)を創設。1994年以降、現在のザ ヴィーナス プロジェクトへと発展する

主な著書

 

 

1969年。ケネス キーズJR(Kenneth Keyes Jr)と共同著作「Looking Forward 待ち望む未来」A.S. Barnes & Company出版

  • 1977年。「ソサイバニアリング入門」を出版(現在は廃版)
  • 1979年。「構造上の組織体系と構造の在り方(Structural Systems and Systems of Structure)」出版(現在は廃版)
  • 1995年。「ザヴィーナスプロジェクト:文化の再構築」グローバルサイバーヴィジョン出版(Global Cybervisionsベストセラーとなる。
  • 1997年。 「世界は一つ The World Will Be One (unpublished)

 

2002年「政治、貧困、戦争を超えた、お金で買えない大切なモノ」  The Best That Money Can’t Buy: Beyond Politics, Poverty & War,Global Cybervisions出版

 

DVD ドキュメンタリー & TV

 

2006年 Future by Design

2012年 Paradise or Oblivion 「楽園か忘却か」

2014年  英国BBCテレビ 「HORIZONS」未来社会工学者ジャックフレスコを紹介。Jacque Fresco  "A Futurist's Utopia" HORIZONS (BBC TV)
2016年 Choice is Ours

その他多数の有り